《悩みがあるから前進する》八月のテーマ 逆境のときこそ 今週の倫理884号
人生に悩みがあることによって、その人はさらに前進できる。
悩みとは、人なり、集団なり、民族なりの前進、進歩の親である。
家がせまく、古くもなった。家族が多くて悩みも多い。
何とか建てましをしたい。できればべつに家を求めたい。
むつかしいけれど、こうした悩みがあれば、つぎのうつ手が考えられてくる。
無駄をはぶき、貯蓄の率を多くする。
愚痴をやめて、将来の計画をはっきりさせ、仕事に精をだす。
やれるだけのことを、毎日せっせとやってのける。
これは前からみれば、一段の進歩である。
子どもが悪遊びをする。ケンカもやる。かっぱらいもした。
注意をしても、きき目がない。どうすればよいのか。
親の悩みは深刻である。
だが、ここから親の前進が始まるのだ。
学校の先生に積極的に質ねる。
先生から、さらに権威ある専門家を紹介してもらう。
子どもは親の心を実演すると教えられた。
親のどこにスキがあるのか。夫婦の気持ちが一致しているか。
親は仕事に打ち込んでやっているか。
子どもを一方的に責めているようなところがありはしないか。
たしかにある。これではいけない。まず親の生活から建て直しだ。
こうして前進が始まる。
病気になった。出費がかさむ。医者にかかっても、はかばかしくない。
家庭が暗くなる。悩みはつきない。さて、どうしよう。
病気になった根本的原因は、ほかにないか。精神的な問題はないか。
不平不満や心配ごとが、いろいろとある。
自分の力では、どうにもならないのに、あれこれと心をつかっている。
これでは、どこまでいっても駄目だ。
自分でどうにもならないなら、
きれいさっぱり、人にまかせ、天地自然のなりゆきにゆだねるほかはない。
そうだ、そうしよう。それでゆこう。
例をあげればきりがなく続くが、集団でも民族的なことでも同じ、
すべての悩みから進歩が生ずるのである。
悩みをそのままほっておくのではなく、
これらに正しく対処してゆけば、かならず新しい前途が始まるのである。
自分の、団体の、民族の思うようにならぬところから悩みが生ずる。
すべて思い通りに運べば、べつに悩みはないのだ。
だが、思い通りになることほど、危険なことはない。
安住、わがまま、ごうまん、思いあがり、その他…
…個人的にも、集団的にもそこに進歩は生まれず、
むしろ危険な状態さえ発生する。
自己はすべて他との関連の中で生きている。
人や物、大自然などの間がらで、生命が維持されてゆく。
だから思い通りにならず、悩みがいろいろと生ずるのが、
むしろあたりまえなのである。
悩みは苦難にも通ずる。
どこがどうなって悩みが生ずるのかと、
これを客観視し、その原因をさぐり、障害を克服しようとする。
そこにこそ進歩があるのである。
悩みこそ、人生の妙味の源泉である。
人生に悩みがあることによって、その人はさらに前進できる。
悩みとは、人なり、集団なり、民族なりの前進、進歩の親である。
家がせまく、古くもなった。家族が多くて悩みも多い。
何とか建てましをしたい。できればべつに家を求めたい。
むつかしいけれど、こうした悩みがあれば、つぎのうつ手が考えられてくる。
無駄をはぶき、貯蓄の率を多くする。
愚痴をやめて、将来の計画をはっきりさせ、仕事に精をだす。
やれるだけのことを、毎日せっせとやってのける。
これは前からみれば、一段の進歩である。
子どもが悪遊びをする。ケンカもやる。かっぱらいもした。
注意をしても、きき目がない。どうすればよいのか。
親の悩みは深刻である。
だが、ここから親の前進が始まるのだ。
学校の先生に積極的に質ねる。
先生から、さらに権威ある専門家を紹介してもらう。
子どもは親の心を実演すると教えられた。
親のどこにスキがあるのか。夫婦の気持ちが一致しているか。
親は仕事に打ち込んでやっているか。
子どもを一方的に責めているようなところがありはしないか。
たしかにある。これではいけない。まず親の生活から建て直しだ。
こうして前進が始まる。
病気になった。出費がかさむ。医者にかかっても、はかばかしくない。
家庭が暗くなる。悩みはつきない。さて、どうしよう。
病気になった根本的原因は、ほかにないか。精神的な問題はないか。
不平不満や心配ごとが、いろいろとある。
自分の力では、どうにもならないのに、あれこれと心をつかっている。
これでは、どこまでいっても駄目だ。
自分でどうにもならないなら、
きれいさっぱり、人にまかせ、天地自然のなりゆきにゆだねるほかはない。
そうだ、そうしよう。それでゆこう。
例をあげればきりがなく続くが、集団でも民族的なことでも同じ、
すべての悩みから進歩が生ずるのである。
悩みをそのままほっておくのではなく、
これらに正しく対処してゆけば、かならず新しい前途が始まるのである。
自分の、団体の、民族の思うようにならぬところから悩みが生ずる。
すべて思い通りに運べば、べつに悩みはないのだ。
だが、思い通りになることほど、危険なことはない。
安住、わがまま、ごうまん、思いあがり、その他…
…個人的にも、集団的にもそこに進歩は生まれず、
むしろ危険な状態さえ発生する。
自己はすべて他との関連の中で生きている。
人や物、大自然などの間がらで、生命が維持されてゆく。
だから思い通りにならず、悩みがいろいろと生ずるのが、
むしろあたりまえなのである。
悩みは苦難にも通ずる。
どこがどうなって悩みが生ずるのかと、
これを客観視し、その原因をさぐり、障害を克服しようとする。
そこにこそ進歩があるのである。
悩みこそ、人生の妙味の源泉である。