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2014年04月04日

《受けた恩の有難さに気づく》
三月のテーマ 謙虚に生きる 今週の倫理865号

「ようやく出た便を、両手に捧げて泣いている妻の姿をうつろに知った時、
私は起き上がれぬまま、グッと熱いものが胸にこみあげてきて、
両眼から涙がしきりに流れ落ちるのを、どうすることも出来ませんでした」
これは、脳軟化症を患い、排便が出来ずに、生命の危機に見舞われたA氏の言葉です。
その時、氏は六十二歳。妻の愛情がどんなに深く、
有難く尊いものであるかを思い知らされました。
医者も諦めた病を、氏は見事に克服し、八十二歳まで元気に働きました。
「妻は観音様です」という氏の言葉からは、生死の淵に立って知る妻の愛情への感謝と、
謙虚さが伺えます。
また、A氏の体験は、排泄という日々の当たり前のことに対する見方を変えてくれます。
食事と同じように、排泄も尊い生命の営みです。
命を支えてくれる食事に感謝するのと同じように、
トイレでたとえ一瞬でも、その有難さに思いを至らせ、
感謝する気持ちを持ちたいものです。
* 謙虚とは、辞書によれば「控え目で、つつましいこと。
へりくだって、素直に相手の意見などを受け入れること」(『大辞泉』)とあります。
増上慢的な発言や行動は、それだけ他人を不愉快にさせ、
人の善意を傷つけ、社会の調和を乱してしまいます。
また、慎ましさに内包される素直さがなければ、経営者としての学びを得られず、
事業運営上の必要な情報も的確に捉えることが難しくなるでしょう。
「今週の倫理」の今月最初の号(八六二号)には、寄附の話が登場しました。
「寄附をしても自分の名前が出ていないと不愉快に思ったりすることはありはしないか。
その底に他人に誇る気持ちがあるのではないか」と述べられています。
本来寄附は、善意で行なわれるもので、
自分の善行を世に示すためのものではありません。
とはいうものの、つい善を誇りたくなるのが人の常であり、
頭では分かっていても、謙虚さを失ってしまうのが人間でしょう。
A氏のような大苦難に見舞われなくても、日常の中で、
どうすれば謙虚な心持ちを保っていけるか。その鍵は、してもらったことに気づけるかどうか、にあります。
「内観」と呼ばれる心理療法には、両親やお世話になった人との関係の中で、
「自分がしていただいたこと」「して返したこと」「ご迷惑をお掛けしたこと」を
年数を区切って細かく調べる(思い出す)段階があります。
初めのうちは、「して返したこと」ばかりが出てくるのですが、
次第にほかの二つを思い出していくにつれて、治療の効果が上がってくる、
とされています。
自分のしたことを誇りたい気持ちは誰にもありますが、
どれだけ多くの「していただいたこと」に支えられ、
「ご迷惑をお掛けしたこと」を許されて生きてきたのか、
その恩に気づき、有難さをかみ締める時に、
謙虚に生きる道が開かれるのではないでしょうか。

・ ・ ・ ・ ・
 
自分の人生を、「振り返る」 という作業を、続けていきますと
自分だけでなく、自分の 身近な人たちの、
それぞれの、人生が、徐々に ですが、わかってゆき、
怒り、悲しみなどの 感情だったものが
一歩、離れた所から 客観的に、心静かに、観ることが、できる様になります。
posted by いさはやせいかつ   at 09:04 | Comment(0) | 名言・格言

2014年03月29日

《今できることをやってみよう》
三月のテーマ 謙虚に生きる 今週の倫理864号

頭でただ思っていることと、実行することは違います。
私たちの日常でも、〈よくわかっている〉〈自分には必要なことだ〉と頭で理解していても、なかなか実践できずに足踏みをしていることは多いのではないでしょうか。
たとえば「経営者モーニングセミナー」での気づきです。
『万人幸福の栞』を輪読したり、会長挨拶、会員のスピーチ、講話と続く約一時間の中で、
自分にあてはめて〈これは重要だ〉と認識しても、一歩会場から離れると、
なかなか行動に移せないものです。
理由の一つとして、早朝から勉強し、知識を得たことで、
〈自分はよくわかっている〉〈他者よりも優れている〉という傲慢さが芽生え
実際にやったような錯覚に陥ってしまうのかもしれません。
たとえ知識を得ても、実践実行しなければ、よい結果は現われません。
『万人幸福の栞』の前文にはこう記してあります。
すべて無条件に、このまま実行していただきたい。
そこには必ず新しいよい結果が現れます。
思いもよらぬ幸福な環境が開けてまいります。
「実践する」とは、新しい気づきを実行に移すこと、日々進むこと。
理屈などなく、そのまま無条件に行なってこそ、私たちの心に巣くう
「傲慢さ」は払拭されて、「謙虚な心」へと昇華されます。
監督者として自動車部品工場に勤めていたK氏は、工場の閉鎖が決定し、
他県への転勤を勧められました。
氏の長男はまだ高校生です。家族のことを考えて、K氏は早期退職を決めました。
新しい職場を求めてハローワークへ赴くと、若者で大混雑しています。
自分の能力には自信があったK氏でしたが、五十七歳という年齢もあって、
面接を受けた会社はいずれも不合格でした。
〈無職の自分にできることは何だろう〉と考えた末、K氏の始めた実践は、
妻への挨拶でした。
家族と過ごす時間が増えた分、仕事が決まらない苛立ちを
つい妻にぶつけてしまいがちだったK氏。
〈仕事はなくても、挨拶はできる〉と実践を決意したのです。
長年連れ添った妻に、改まって挨拶をするのは照れくささもありました。
それでも、「今日一日よろしくお願いします」と頭を下げると、
〈本当にそうだな、今日一日妻の世話になるんだな>と、謙虚な気持ちが湧いてきます。
会社勤めの頃にはなかった感情でした。
K氏は、挨拶の実践とともに、日々接する人の言葉に耳を傾け、
「はい」と受け止める実践にも挑戦しました。
やがて、ある会社の面接で「はい、喜んでやります!」と即答した返事が好印象となって、
再就職が決まったのです。
〈今の自分にできることは何だろう〉という問いは、日常に多くあります。
この時がチャンスです。問いかけから得た「気づき」を逃さず、まずやってみましょう。
実行に移してみましょう。
日々の実践を継続することで、謙虚な心が養われ、新しい環境が開けてきます。
足元の実践から、幸福への扉は開くのです。
posted by いさはやせいかつ   at 12:33 | Comment(0) | 名言・格言

2014年03月20日

松下幸之助 氏 フェイスブック 3/20

きのうもきょうも、

  自然の動きには何ら変わりはない。

    照る陽、吹く風、みな同じ。

それでも心があらたまれば、

  見るもの聞くものが、みな新しい。
posted by いさはやせいかつ   at 09:02 | Comment(0) | 名言・格言

2014年03月19日

松下幸之助 氏 フェイスブック 3/19


感謝の心が 高まれば 高まるほど、

それに 正比例して 幸福感が 高まっていく。
posted by いさはやせいかつ   at 13:48 | Comment(0) | 名言・格言

2014年03月13日

松下幸之助 氏 フェイスブック 3/13


危機から逃げないで立ち向かう。

そしてくぐり抜ける。

そうするとすべてが正常に戻る。

一歩ずつしっかりと正しく歩むことで、道はおのずとついてくる。
posted by いさはやせいかつ   at 09:26 | Comment(0) | 名言・格言

 松下幸之助 氏 フェイスブック 3/12

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。

おしなべて、事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。

あせらずあわてず、静かに時の来るを待つ。

時を待つ心は、春を待つ桜の姿といえよう。
posted by いさはやせいかつ   at 09:20 | Comment(0) | 名言・格言

2014年03月02日

3/2(日) 母からの手紙 職場の教養

 エステティシャンのT子さんは、子どもが三歳になったことを機に、
仕事に復帰しました。
久しぶりに仕事ができる、喜びいっぱいの再スタートでした。
 かっては店長を務め、トップクラスの技術を持っていたT子さん。
新しい職場でも、三ヶ月が過ぎた頃には、お客様から引っ張りだこになりました。
 フルタイムで働きたい衝動を抑えながら、T子さんは、
育児と仕事に追われる日が続きます。
次第に、家庭での不満と、職場内での人間関係に、ストレスがたまり始めました。
 そんなT子さんに、働く女性として尊敬してきた母親から、手紙が届きました。
「(早く店長になりたい)とか、(もっと実績をあげよう)などと思わないことです。
お客様に感動を与えることと、自分も周りのスタッフも
生きがいを持てるように工夫していくことを、
両立できるあなたになれるよう祈っています」
 
 母親の優しさに胸を打たれながら、「みんなが手柄を上げる」ことを
目標に掲げたT子さん。
彼女の笑顔に、ますます磨きがかかっていきました。

今日の心がけ◆協調性を高めましょう

 一般社団法人 倫理研究所
 長崎県倫理法人会
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posted by いさはやせいかつ   at 08:25 | Comment(0) | 名言・格言

2014年03月01日

3/1(土)健康増進のチャンス 職場の教養

 Mさんは、定年を迎えるに当たって、仕事の忙しさを理由に疎かにしていた
健康管理を見直すことにしました。
 歩くことが健康増進に役立つことは、情報として知っていました。
それでも、外出はいつも車を使い、駅では階段よりエスカレ―ターを
使っていました。
 ある朝、少し早めに目が覚めました。
(もう少し寝ていられるのに)と思いながら、バスの時刻表を確認すると
その日は土曜日で、いつもの時間より二十分遅れることがわかりました。
 一瞬、タクシーを使おうかと脳裏に浮かびましたが、
(よし)と思いなおし、駅まで歩くことにしたのです。
 結局、三十分かけて駅まで歩き切りました。
いつもなら、(疲れた)という気持ちになるのですが、
この日は、清々しい気持ちでいっぱいでした。
(今日早く目が覚めたのも、この気持ち良さを味わうためだったのだ)
と思うほどでした。

 その日一日の仕事がぐんとはかどったのは、いうまでもありません。

今日の心がけ◆健康のために歩きましょう

 一般社団法人 倫理研究所
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posted by いさはやせいかつ   at 14:02 | Comment(0) | 名言・格言

2014年02月27日

2/28(金)心を働かせる 職場の教養

 製造業を営むS社では、設備投資を始めたばかりの時期に、
仕事の注文が途切れて、明日の仕事がないという事態に追い込まれました。
 少なくとも、工場で働く二百人の従業員を休ませなくてはなりません。
深刻な事情に、会社全体が暗く、うち沈んだムードになりました。
 その日の夕方、Y社長は、「皆が一生懸命やってくれているのに、
こんな事態になって申し訳ない」と、幹部社員に胸の内を告げました。
そして、「ただ落ち込んでいてもしょうがない。
皆で会社が良くなるように願おう」と言ったのです。
 会議室は静まり返り、Y社長と二十人余りの幹部社員たちは、
心の中で、会社の将来について思い続けました。
翌日、工場は稼働できませんでしたが、午後に大量の注文が入って
次の日から、大忙しになったのです。
  
 注文が入ったのは、偶然かもしれません。しかし、ただ心配していても、
事態は好転したでしょうか。人間には、体を動かす働きとともに、
心を動かす働きもあります。
運命は自らまねき、境遇は自ら造るのです。

今日の心がけ◆プラスの方向に心を働かせましょう

 一般社団法人 倫理研究所
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posted by いさはやせいかつ   at 17:34 | Comment(0) | 名言・格言

2/27(木)レンガを積む仕事 職場の教養

 数々の映画を大ヒットさせた、スタジオジブリの宮崎駿氏が
昨年、長編アニメーション制作からの引退を表明しました。
 宮崎氏のアニメーション作りは、二年にも及ぶ長丁場の上、
三百人ものスタッフを動かし、千五百に及ぶカットを一カットずつ
丁寧に仕上げていきます。
その工程を、氏は「レンガ積み」に例えます。
 アニメーターが描いた絵を手直ししながら、
宮崎氏は、四六時中「面倒くさい」「面倒くさい」
という言葉を漏らします。
「面倒くさいっていう自分の気持ちとの戦い」であると、氏は言います。
「世の中の大事なことは、たいてい面倒くさいんだよ」と語る氏。
面倒な作業に手を抜かなかったところに、大きな成功があったのは、
いうまでもありません。
 私たちの日常でも、「面倒くさいこと」はたくさんあります。
その一つひとつから逃げずに、真正面から向かう時、
その物事が完成するのです。
 
 自らを成長させるため、目の前のレンガを丁寧に積み上げていきたいものです。

今日の心がけ◆面倒なことに向き合いましょう

 一般社団法人 倫理研究所
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posted by いさはやせいかつ   at 15:27 | Comment(0) | 名言・格言